総腓骨神経は膝の外側（腓骨頭）を巻くようにして皮膚の下を走行するため障害されやすく、長時間による圧迫や外傷などで総腓骨麻痺をおこす。

　足首が上に曲げられなくなり、足が垂れ下がったままになってしまいます。

＊総腓骨神経

総腓骨神経は、浅腓骨神経と深腓骨神経に分かれて下肢外側〜足の甲にかけての感覚と前脛骨筋、長腓骨筋、短腓骨筋、長趾伸筋、短趾伸筋といった足首や足の指を上に向けたり足首を外に向けたりする筋肉を支配しています。

神経の走行は太ももの後面で坐骨神経から分枝して膝の外側すぐ下の腓骨頭外側を巻くように走行します。

腓骨神経は、膝の外側では体表面に近い場所で走行しているため、打撲や骨折などの外傷や長時間の不良姿勢などにより圧迫により神経障害を起こします。

他にも、ガングリオンなどの腫瘤や糖尿病の合併症による神経障害として発症することがあります。

◎日常生活で腓骨神経を圧迫しやすい要因

・長時間足を組むの姿勢を続ける

・締め付けの強いハイソックスやストッキング

・長時間の正座

・硬い床の上で横向きに寝る

・すねの外側〜足の甲にかけてしびれや痛み

・歩くとしびれが強くなり、歩けなくなる

・足首を上にあげにくい

・つまづきやすい

・下垂足

　足首と足指が背屈で出来なくなる。

　腓骨神経を圧迫する足組み動作や締め付けの強いストッキングなどに気をつけましょう。

　また神経絞扼で硬くなった下腿部の筋肉(前脛骨筋、長腓骨筋、短腓骨筋、長趾伸筋、短趾伸筋)を中心に電気療法、温熱療法、鍼治療、マッサージ等で負担を軽減させ筋肉の柔軟性を戻していきます。

　さらに足組みなどの不良姿勢は骨盤の歪みが原因でおこります。骨盤矯正で左右の脚長差や背骨のアライメントを整えることで、姿勢を改善し身体バランスから調整します。