膝の痛み(半月板損傷)
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膝の関節が完全に伸びない
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膝が曲がらない
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階段の昇降や膝の屈伸動作時など”コリッ”という
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膝が引っかかって急に動かなくなる
半月板損傷とは|小谷整骨院・鍼灸院
【半月板の機能、構造について】
半月板は、大腿骨と脛骨の間にあるC型をした軟骨様の板で内側・外側にそれぞれがあり、膝関節(大腿脛骨関節)の安定性を高め、重力により生じる膝関節への荷重を分散するとともに、クッションのように膝への荷重を緩衝する役割を持っています。
運動時は、膝を曲げた時には半月板は後方へ、伸ばした時には前方に移動することで膝関節運動時の関節の適合性を高めています。また、内側半月板の後方部分は脛骨が前方移動を制動する働きもあります。
【半月板損傷とは!?】
半月板損傷は、交通事故などで強い外力が加わったり、スポーツなどで無理な動作をした時、膝関節内の半月板に亀裂が生じたり、欠けたりした状態です。
若年者から高齢者まで発症し、慢性化すると変形性膝関節症の原因となります。
原因|小谷整骨院・鍼灸院
半月板損傷の主な原因には、スポーツや交通事故などによる「外傷性」と加齢などの変性による「変性断裂」の2つに分けられます。
[スポーツによる損傷 (外傷性損傷)]
半月板損傷の原因で最も多いのは激しいスポーツでの損傷です。急なターンやストップなどで膝をひねったりすると、急激に強い力が加わり、半月板がその負荷に耐えきれず損傷してしまいます。
また、半月板損傷は、前十字靱帯や内側側副靱帯の損傷を併発しやすく、関節軟骨の損傷を合併することも多いです。
[半月板損傷しやすいスポーツ]
膝に継続的に負担がかかるスポーツや他の選手との接触機会が多いスポーツで損傷しやすいです。
・バレーボール
・バスケットボール
・体操
・サッカー
・テニス
・野球
・スキー
・ラグビー
・アメリカンフットボール
[加齢変性による損傷 (変性断裂)]
スポーツ以外の原因としては加齢が挙げられます。年齢を重ねるにつれて(中高年以上)半月板が変性し、弾力性が落ちてクッションとしての役割が衰えてきます。そのため、ちょっとした体重負荷でも損傷しやすくなります。
例えば、普通に立ち上がろうとする動作や少し強く踏み込むくらいの動作でも半月板損傷につながることもあります。
症状|小谷整骨院・鍼灸院
・膝の屈伸時に痛みが生じる
・膝の関節が完全に伸びない
・膝が曲がらない (関節可動域制限)
・階段の昇降や膝の屈伸動作時など”コリッ”と雑音がする (クリック音)
・歩いているときに”カクッ”と膝が落ちる (膝崩れ)
・膝が引っかかり特定の角度から急に動かなくなる(ロッキング現象)
*ロッキング現象とは!?
損傷した半月板が膝関節(大腿脛骨関節)の間にはさまってしまい引き起こされます。
ロッキングを起こすと、激しい痛みとともに膝の曲げ伸ばしができなくなります。
・関節水腫
治療|小谷整骨院・鍼灸院
患部に負担をかけないようできる範囲で膝の安静を保つことが基本です。
急性期で強い痛みがある場合は、状態に応じて、アイシングで患部を冷やし炎症を抑えます。
半月板が損傷を起こすと膝関節が不安定になるため、周りの筋肉に負担がかかります。特に太ももの緊張した筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス)を中心にマッサージや鍼治療で緩めて行きます。さらに、電気治療や温熱療法で痛みの感覚を下げる治療を行います。
症状が落ち着いてきたら関節の可動域を拡大するために関節可動域訓練やストレッチをおこない関節の動きを良くしていきます。
また、スポーツ外傷など膝関節損傷の根本的な原因として、身体バランスが崩れて膝に負担がかかりやすい状態になっている場合が非常に多いです。身体に歪みがある場合は、スポーツコンディショニングや骨盤調整を行い身体のバランスを整える治療を合わせて行います。