膝の外側の痛み(腸脛靭帯炎)
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膝の外側が痛む!
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運動などで膝に負荷をかけたときに痛い!
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太もも外側に沿って痛みが放散する!
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膝回りが腫れている!
腸脛靭帯炎(ランナー膝)|小谷整骨院・鍼灸院
【腸脛靭帯の解剖】
腸脛靭帯は、太ももの外側から、膝の外側(脛骨粗面外側のGerdy結節)に付着する硬い靭帯組織です。腸脛靭帯は浅層と深層の2層に分かれます。
また腸脛靭帯は複数の筋肉との繋がりを持ちます。浅層は大殿筋の腱と繋がり、深層は中殿筋と大腿筋膜張筋と繋がります。また、太もも外側面では外側広筋と密接しています。
そのため股関節の運動(大臀筋、中殿筋、大腿筋膜張筋)や膝関節の運動(外側広筋)に関与します。
腸脛靭帯は線維の走行上、膝を伸ばしている時は腸脛靭帯は大腿骨外側上顆の前に位置していますが、膝を曲げてゆくと、約30度曲げた所で、外側上顆を乗り越え後方に移動します。
【腸脛靭帯炎とは!?】
腸脛靭帯炎とは、膝関節の屈伸運動を繰り返すことで、腸脛靭帯が膝の外側の上方にある骨のでっぱり(大腿骨外側上顆)を何度も通過する事で腸脛靭帯に炎症を起こした状態です。
特に長距離ランナーに起こりやすい事から”ランナー膝”と呼ばれます。
原因|小谷整骨院・鍼灸院
腸脛靭帯は大腿骨の外側を通って、脛骨の外側に付着しています。膝を伸ばしている時は腸脛靭帯は大腿骨外側上顆の前に位置してますが、膝を曲げてゆくと、約30度曲げた所で、外側上顆を乗り越え後方に移動します。この時に腸脛靭帯は大腿骨外側上顆で摩擦が起きます。
そのため、長距離のランニングなどで膝の曲げ伸ばしの動作を繰り返し行う事で腸脛靭帯が大腿骨外側面上顆に何度も擦れることによって炎症を引き起こします。
他にも腸脛靭帯炎を起こす要因として、
・柔軟性不足(腸脛靭帯の伸張性が低い)
・休養不足
・硬い路面や下り坂
・継続的な偏ったストレス(同じ方向でトラックを走り続けるなど)
・硬いシューズ
・下肢アライメントの異常;O脚(内反膝)、回内足(かかとが外側に倒れる)、脚長差
[ 腸脛靭帯炎を起こしやすいスポーツ]
・陸上(特にマラソンなどの長距離ランナー)
・バスケットボール
・水泳
・自転車
・エアロビクス
・バレエ
・登山
症状|小谷整骨院・鍼灸院
・膝の外側やや上部(大腿骨外側上顆)に痛む
・運動や仕事など膝に負荷をかけたときに痛む
・腸脛靱帯の柔軟性の低下
・腸脛靱帯の走行に沿って痛みが放散する。
・膝回りの腫れや熱感
[痛みの程度による分類]
軽度
運動は可能だが、運動後痛む。
中度
運動中、プレーには支障がないが、途中で痛みがでる。
重度
常に痛みがある。プレーに支障が出る。
治療|小谷整骨院・鍼灸院
スポーツによる過労性障害なので、基本的には「患部を休めること」が治療の中心となります。
急性期は局所の安静(練習の制限など)、アイシング(アイスマッサージ)等で炎症をおさえていきます。
疲労により硬くなった腸脛靭帯に付着する筋肉の大腿筋膜張筋、大臀筋、中殿筋、外側広筋など下肢の筋肉を中心にマッサージやストレッチ、鍼治療にて患部の柔軟性を戻していきます。また温熱療法や電気療法にて痛みの感覚をさげていきます。
※症状が悪化する場合は行っている運動を中止する必要があります。
足部のアライメント異常や下腿部の筋肉の負担が原因なので骨盤調整を行い身体のバランスを整える治療が効果的です。