外反母趾
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足の親指が痛い!
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靴を履いて歩くと親指が圧迫されて痛い!
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親指の付け根が腫れてジンジンする!
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親指が隣の指に乗っかっている!
外反母趾とは|小谷整骨院・鍼灸院
外反母趾とは、足の親指(母趾)が、人差し指(第2趾)の方へ曲がり変形している状態です。
また、身体の中心線から見て、母趾が外側に向いている事から外反母趾と呼ばれています。靴など圧迫によりバニオンを形成します。
【バニオンとは!?】バニオン(第1中足骨頭部皮下滑液包炎)
バニオンとは、足の親指の付け根(第1中足骨頭部)に起こる皮下滑液包の炎症です。靴などの履きものに母趾の付け根が擦れる刺激で炎症をおこします。
【外反母趾角(HV角)による分類】
第1中足骨と第1基節骨の長軸を通る線で成る角度を外反母趾角(HV角)といいます。
正常の角度は9〜14°とされています。HV角が20°以上になると外反母趾と診断されます。
・軽度 : HV角20°~30°
・中等度 : HV角 30°~40°
・重度 : HV角 40°以上
原因|小谷整骨院・鍼灸院
【原因】
遺伝や男女差、足部、下肢の解剖学的要因の内的要因、履物や生活様式などの外的要因が複合的に合わさることで外反母趾が発症していくと考えられています。
【内的要因】
[性差]
・男性より女性に圧倒的に多い病気です。(特に中高年)
・女性の23%から35%に生じるとされています。
・10代の女性にも生じることがあります。
[解剖学的要因]
・関節弛緩性
結合組織が弱いため、足根中足関節の安定性が低下して、第1中足骨が内側に捻れやすくなる。
・偏平足
足のアーチ構造は、踏み出す動力を産み出すバネ作用、接地の衝撃を緩和するクッション作用、片足でも倒れにくくなる安定作用があります。
このアーチ構造は足の裏の足底筋膜という強靭な線維束によって作られますが、縦のアーチが弱いタイプを偏平足といいます。
偏平足になると中足骨が左右に開いてしまいます。中足骨が開くと関節面(足根中足関節)の角度の関係で母趾のつけ根にねじれた力がかかりやすく外反母趾になりやすいとされています。
・変形性膝関節症(O脚)
変形性膝関節症は、膝が身体の外側に張り出すため、身体はバランスを取るため、足の親指(母趾)側に荷重がかかります。また、膝が曲がると爪先側に力が加わり、足部のアーチ構造が崩れ、足の幅が広い状態になってしまいます。
これにより足の親指側に集中して負担がかかり外反母趾になりやすい状態になります。
[遺伝的要因]
◎外反母趾になりやすい足の形態
・生まれつきの扁平足
・母趾がほかの指よりも長い
・母趾の付け根の関節(中足骨頭)が丸い形をしている
[全身疾患]
◎外反母趾になりやすい疾患
・痛風
・関節リウマチ
【外的要因】
[履物]
ハイヒールやパンプスのような幅の狭い靴を履くことにより足の親指(母趾)を外側に圧迫してしまうことが、外反母趾の要因となります。
[生活様式の変化]
長時間靴を履いて過ごす時間が増え、裸足で過ごす時間は減少しました。乗り物を利用することも多く自分の足で歩く機会は減少してきています。
こういった要因から足底の筋肉が発達せず靭帯や筋が緩んだり弱くなったりして(開張足)、外反母趾を進行させてしまいます。
症状|小谷整骨院・鍼灸院
・歩くときや靴を履くときの痛み
・圧迫すると痛い
・赤みを帯びている
・親指の付け根の皮膚が硬くなる
・親指の可動域が狭くなり、動かしにくくなる
・親指がしびれる
治療|小谷整骨院・鍼灸院
外反母趾は足の親指(母趾)に過度に荷重負担がかかっている状態なので、足底部のアーチ構成に関与する筋肉(長母趾屈筋、長趾屈筋、前脛骨筋、後脛骨筋)を中心にマッサージ、鍼治療を行い足底部の負担を減らします。さらに温熱療法、電気療法で痛みの感覚を減らします。
靴などの圧迫で患部に炎症や腫れがある場合はアイシング、アイスマッサージを行います。
また、外反母趾により身体バランスが悪くなり、重心がぶれて骨盤の歪みを生じやすくなります。その結果、身体のいろいろな部分に痛みや不調を引き起こします。
身体バランスの崩れは症状を悪化させてしまうので、骨盤調整にて身体バランスの調整を行い足底部や骨盤にかかる負担を減らします。
◎靴の改善
痛みの軽減および変形を抑えるため、足の親指のつけ根がフィットして、指先は適度にゆとりがあり、ヒールは低く、柔らかい素材の靴が推奨されています。
※ 保存療法で症状が改善されない場合や重度の変形がある状態では手術適応になる場合があります。