腰の下からおしりにかけての痛み(仙腸関節障害)
- おしりあたりが痛い!
- 前かがみが痛い!
- 腰を反ると痛い!
- 椅子に座ると痛い!
仙腸関節について|小谷整骨院・鍼灸院
【仙腸関節の構造】
骨盤を形成する骨のうち、仙骨と腸骨をつなぐ関節を仙腸関節といいます。この関節は下肢と体幹を繋ぐ関節でもあり、とても重要な関節です。
周囲を多くの靭帯に覆われ固定されているため仙腸関節の動きは3~5mmしか動きませんがこのわずかな動きがものすごく大事なのです。
【仙骨の動きによる安定性】
仙骨の動きには
1.ニューテーション(うなずき運動)
2.カウンターニューテーション(逆うなずき運動)
という2つの動きがあります。
1.ニューテーション
寛骨に対し、仙骨がうなずくように前傾し、仙骨上部が骨盤内に入りこむような動作です。 骨盤上部は締まり、逆に座骨は広がるため骨格的には安定した形になります。
2.カウンターニューテーション
ニューテーションとは逆で、寛骨に対し仙骨が後傾します。 仙腸関節の周囲の靭帯が緩むため安定性が低下します。 そのため、周りにある腰部筋等に負担がかかりますが、下肢の可動性は良くなります。
1.2.の2つの仙腸関節の運動が上手く働く事で身体の動作をスムーズにします。
・例: 歩行動作時では、足が地面に付いている時(立脚期)はニューテーションで骨格を安定させて体重を支持して、足を前に出す時(遊脚期)はカウンターニューテーションとなり脚をスムーズに出す事ができます。
そのため、ニューテーションとカウンターニューテーションはどちらも必要であるため自由に切り替えができるよう可動性を保つ事が重要となります。
【仙腸関節はストレスがかかりやすい】
仙腸関節は、荷重に対して垂直に近い状態にあります。 上からの体重の負荷、下からの床反力の負荷が日々加わっています。
このような衝撃が加わった瞬間、仙腸関節は周囲の靭帯や筋肉が緊張状態となり仙腸関節がずれるのを防ぐために関節の動きを制限します。
【仙腸関節障害とは? 】
普段の立ち方・座り方の癖によって骨盤が特定の角度にばかり力が加わったり、中腰での作業などで関節に過度な負荷がかかり続ける事で、仙腸関節の運動に異常が出た状態です。
関節面の位置異常や不適合が生じたまま仙腸関節が固まったり、弛緩したままになる事で痛みや障害が起きる事を仙腸関節障害といいます。
原因|小谷整骨院・鍼灸院
主な原因は、日常生活での立ち方・座り方の癖によって骨盤が特定の角度にばかり力が加わった状態を続ける事で発症します。
◎仙腸関節障害を起こしやすい要因
・長時間の中腰での作業(ガーデニング、掃除、育児など)
・長時間座っての作業(デスクワーク、勉強など)
・体幹や股関節周囲の筋力低下(仙腸関節や靱帯への負担が大きくなることで骨盤の不安定な状態が出現し痛みがでます。 )
・スポーツなどによる片足荷重(サッカー、スケート、陸上のトラック競技などの選手は、片脚に体重負荷の状態が繰り返されます。 )
・いつも同じ方の腕や肩で鞄を持つ
・足を組む癖がある
・出産後の女性(女性は出産に際して産道を拡げるために、リラキシンというホルモンの影響により仙腸関節の周りにある靭帯が緩みます。 )
症状|小谷整骨院・鍼灸院
・おしりあたりが痛い
・前かがみが痛い
・腰を反ると痛い
・ももの付け根が痛い
・椅子に座ると痛い
・動き出しが痛い
・出産後からおしりあたりが痛い
他にも、重要な神経が仙腸関節周辺を通っているので、仙腸関節の炎症や神経圧迫の影響を受けて、身体のさまざまな部位に関連痛が現れる場合があります。 (股関節・臀部(おしり)・腰部・鼠径部等の痛み、下肢のしびれ、など。 )
治療|小谷整骨院・鍼灸院
(仙腸関節)、股関節周囲の痛みによって緊張した筋肉をマッサージや鍼治療で痛みや筋緊張を緩めていき、温熱療法や電気治療で痛みの感覚を下げる治療を行います。
また、生活習慣やスポーツにより歪みや緩みが出ている骨盤に対して、骨盤調整やスポーツコンディショニングで、骨盤を正しい位置に戻します。
骨盤調整により姿勢や背骨のアライメントを整える事で仙腸関節部の負担を減らしていきます。