肘の外側の痛み(上腕骨外側上顆炎)
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手首を動かすと肘が痛い
上腕骨外側上顆炎|小谷整骨院・鍼灸院
【上腕骨外側上顆炎とは!?】
手首に負担がかかる動作を行った時、肘の外側から前腕にかけて痛みが起こる疾患です。
【上腕骨外側上顆の解剖】
上腕骨は肩から肘にかけて存在する腕の骨です。
上腕骨外側上顆とは、肘の外側にある骨の出っ張った部分を指します。
上腕骨外側上顆には、主に前腕伸筋群(短橈側手根伸筋、長橈側手根伸筋、総指伸筋)が付着します。中でも、指を伸ばす総指伸筋という筋肉と手関節を伸ばす短橈側手根伸筋という筋肉は共同腱として外側上顆に付着しています。
原因|小谷整骨院・鍼灸院
・腕を酷使するスポーツ
テニスなどのラケット競技では、ボールを打つ時(特にバックハンドストローク)のインパクト(衝撃)が手首から肘の付け根の腱にまで達します。さらに、”ラケットを振る”という同じ動作を何度も繰り返し行うことで、前腕の筋肉に負担をかけ続けた結果、短橈側手根伸筋の腱が炎症を起こしてしまいます。
・腕を酷使する職業
スポーツ以外に、手首を良く使う仕事が原因で発症します。日常的に腕に負担のかかる動作を繰り返し行うことで、腕に慢性的な負担をかけ続けることになり、腱に炎症が起こります。
“重いものを引っ張り上げる”
“重い荷物を運ぶ” 運送業や大工
“重い鍋を振る” 料理人など
・長時間のデスクワーク(パソコン作業)
キーボードを打つ動作は指の筋肉を動かして作業することになります。指を動かす筋肉には、浅指屈筋、深指屈筋(手内在筋の虫様筋、背側骨間筋、掌側骨間筋)があります。
これらの筋肉は、肘の内側(内側上顆、尺骨)に着くため、この筋肉が過度に緊張しても、外側上顆にはストレスはかかりません。しかし、浅指屈筋、深指屈筋を有効に作用させるためには、手首を反る(背屈)必要があります。手関節を背屈させ続けるには前腕伸筋群(短橈側手根伸筋、長橈側手根伸筋、総指伸筋)であり、外側上顆に付着するため、長時間のパソコン作業では筋緊張が高くなり外側上顆炎となる事があります。
・加齢、性別
30~50代以降になると発症が多くなります。
加齢に伴い、腕の筋力が低下し、肘の腱の強度も落ちてくることが原因です。
そのため、特別なスポーツや職業などのはっきりした原因がなくても、徐々に痛みが現れてくる場合があります。
特に、女性は筋力が弱いことや、家事などで腕を使う機会が多いことから、中高年の主婦によくみられます。
【上腕骨外側上顆炎になりやすい人】
・腕を酷使するスポーツをする人
(テニス、卓球、バトミントン、ゴルフ、剣道など)
・30〜50歳の中高年(特に筋力の弱い女性に多い)
・重い荷物を運ぶ運送業や大工
・フライパンをよく振る、料理人や主婦
・パソコンを長時間使う
症状|小谷整骨院・鍼灸院
・手首を動かしたり、前腕に力をいれると、肘の外側から前腕にかけて痛みが出現します。
[ 痛みが出やすい動作 ]
・物を持ち上げる動作
・ドアノブを回す動作
・タオルをしぼる動作
・テニスなど手首を良く使う
・長時間のパソコン作業
※基本的に動かさなければ痛みはありません。
施術|小谷整骨院・鍼灸院
※原因となる手の動きをやめて安静にします。
状態に応じて、テニス肘用バンドで固定して動きを制限して安静にします。
症状の原因である、使い過ぎで過度に緊張している前腕伸筋群(短橈側手根伸筋、長橈側手根伸筋、総指伸筋)を中心にマッサージ、鍼治療等で負担を軽減させ筋肉の柔軟性を戻していきます。また電気療法、温熱療法にて痛みの感覚を抑えて行きます。
骨盤に歪みがある場合、不良姿勢や骨盤の歪みにより、背骨のアライメント(並び)が崩れてしまう事で、肩甲骨の位置異常につながります。
肩甲骨の位置に異常が出ることにより肩や腕の動作にも影響がでてしまいます。
特にテニスなどの肩や腕を捻ったりする動作の多いスポーツでは、骨盤矯正、スポーツコンディショニングで背骨のアライメントを整えることにより、姿勢や運動フォームを改善し患部の負担を減らし症状を根本から抑えていくことができます。
外側上顆炎は慢性化することが多く、根気よく対処する必要があります。